ユンタ ウラナートウヤ

西表島の詩に続いて、川平湾のユンタにも目が留まった。

雨プサシカシュリバ
水プサシカシュリバ
水本ヌ上カラ
水ウルシ給（タボ）リ
川良ヌチビン プルダシヨリ
山ブクン チキダシヨリ
ウラナートウヤ 赤マシ
前ヌトゥヤ 水ナシヨリ
雨ビライ給（タボ）リ
トルビライ給（タボ）リ

干ばつが続き雨をほしがっています
水がほしくて困っています
水の神様が鎮座し給う山から
私たちのほしい水を恵んで下さい
川下が深く掘り起こされるほどの大雨を願います
山の枯れ木も大水で押し流して
川平湾が泥水で赤色に染まるほどの大雨を
前の海が雨水になるまで
毎日雨と共に過ごさせて下さい
雨と水の恩恵に感謝を捧げます

　ユンタは口承だからか似た、別ものもあるようだ。

（前略）
すじぃすじぃや　あぶしぃしー
たうたうや　いきなし
かーらぬちびん　ぷりぃだし
うらなとぅん　みじぃなし
あまびらいん　たぼーらり
とぅるびらい　たぼーらり

（前略）
筋筋は畦にし
低地低地は池になし
川原の尻-河口も（濁流）で掘り出し
ウラナ渡-川平湾（の海水）も真水になし
雨交際（雨との巡り会い）を賜り
泥交際（泥水との巡り会い）を賜り