優れた絵本は大人が読んでも面白いと言われているし、何人かの友人もいつか幾つかの絵本をそう評価していたものの、まぁそうなんでしょうねと流していたことを思い出した。
絵本への関心がますます高くなってきた3歳児にと、ヒーローものの本と合わせて、ふと手にとった竹下 文子 (著)・鈴木 まもる (イラスト)の二人による「ピン・ポン・バス」と後日続けて手にした同じ二人による「うみへいく ピン・ポン・バス」は、面白いどころの絵本ではなかった。
読んでる親も観ている子も、暖かいとか切ないとか、懐かしい、嬉しいだけでなく、夕闇の山裾の風景にぐっときたりトンネルを抜けて海が広がる場面にうゎあと感嘆したり、海から差し込む青い光が車内に充満する描写にほぉっと嘆息したりと、純粋に読んでいるだけでこれはいい本だナと思っていた。
そして、子供にせがまれつい何度も読むことになるんだけれど、読めば読むほどにこの絵本がもしかしたらとんでもないんじゃないかと思えてきたのだ。
(以下、ネタバレ注意!)
「我が家の竹下文子・鈴木まもる歴」
初回購入
● ピン・ポン・バス
↓
現在所有
● うみへいくピン・ポン・バス
● がんばれ!パトカー
● みんなで!いえをたてる
↓
次回購入(予定)
● でんしゃが きた
● みんなで! どうろこうじ
↓
結局全部購入(予定)
● ざっくん!ショベルカー
● はしれ!たくはいびん
(以上、全て偕成社より刊行)
まずハッとさせられたのは、バスの話で始点から終点まで人の乗降に矛盾がないことだった(当たり前と言えば当たり前だが、、)。アレ、もしかとしてと思って乗った人降りた人を追っていたら、全員の乗降がちゃあんとけれどもさらっと描かれていたのだ。
加えて、同じくバスの話で河川敷の不法投棄が描かれていたり、パトカーの話がこんな物騒な街はそう無いだろう(クライマックスはNYかと錯覚してしまうほど、、)という展開であったりだとか。
何より驚嘆したのは、もしかしてこれらの絵本は全てドコかで(人物とか場所とか)つながっているんじゃないかと思わせることだ。その証になるかどうか、何と「うみへいく ピン・ポン・バス」のターミナルに停車しているバスの一つ(やまのほうへ いくバス)は「ピン・ポン・バス」のバス(終点は山の上)だったんだ(裏表紙にはブルーとオレンジのその二台が並んでる)!
これだけに終わらない、ついでに幾つかを紹介してしまうと、山へ行くバスの金髪の若者がバスを降りて歩きながら年配の女性に頭を掻いて何か謝っていたりバイクが信号でとまっていると文に有るのに絵には無かったり、海へ行くバスの運転手さんの手は何故か毛深く、「みんなで!いえをたてる」の末っ子が建築中に歩けるまでに成長している、「がんばれ!パトカー」は物騒さとは裏腹に拳銃が描かれない、、とか、探せばもうどんどんと嬉しい楽しい発見がこれでもかというくらいに出てくる。
これはもう、研究に値すると言ったら言い過ぎだろか?家族をこれほどにも虜にしている絵本、本っ当〜に出会えて良かった!
2014年4月4日
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